根室から帰った吉岡（鶴田浩二）は元の警備会社に復職し、同行して上京した尾島清次（清水健太郎）と信子（岸本加代子）の兄妹も同じ会社に就職する。だが陽平（水谷豊）は「これ以上のつきあいはベタベタしそうだから消えます」と言う置手紙を残して姿を消してしまう。
吉岡は司令補としての復帰を拒み一警備員として働くが、かつてのような覇気がない彼の様子に壮十郎（柴俊夫）らは心を痛める。一方、吉岡の不在中に別の警備会社から移って来た磯田（梅宮辰夫）が社員の人気を集めており、尾島兄妹も吉岡より磯田の方に惹かれる。
だがある晩、倉庫会社の警備に就いていた清次は磯田の不正を目撃する。倉庫会社の主任（小鹿番）と組んで洋酒をすり替えていたのだ。磯田は取引先からその不正を持ちかけられ、会社のためにその不正を引き受けた、と言う。小田社長（池部良）からも口止めされ、いったんは「仕方がない」と思い込もうとした清次だが…。