1980年冬、テレビ局に勤める三津木五郎（古尾谷雅人）はジョン・レノン暗殺のＴＶニュースを見ながら11年前の恐ろしい事件を思い出していた。
当時ヒッピー姿で放浪していた三津木は瀬戸内海の刑部島で金田一耕助（鹿賀丈史）と出会った。 金田一は刑部島出身でアメリカ帰りの億万長者・越智竜平（伊丹十三）の依頼で、竜平が派遣した青木と言う男を探しに来ていたのだ。 旧知の磯川警部（室田日出男）と出会った金田一は、崖から転落し「あの島には悪霊がとりついている、鵺の鳴く夜は気をつけろ…」と言葉を残して死んだ男が、探している男と同一人物であることを知る。
島へ渡った金田一は実力者の刑部大膳（佐分利信）が経営する宿に泊った。大膳は、かつて相思相愛の仲だった巴（岩下志麻）と竜平の仲を裂いて守衛（中尾彬）と結婚させたことがある。 巴にはふぶきという双生児の姉がいるが、脳を患って離れに住んでいる。さらに巴には双生児の真帆・片帆（岸本加代子）という娘がいる。竜平が凱旋帰郷した数日後の夜、竜平が寄進した黄金の矢で守衛が胸を刺されて死んでいるのが発見された。 さらに行方不明だった片帆も絞殺死体で見つかった･･･。