江戸川乱歩の美女シリーズ
レギュラーキャスト
江戸川乱歩の美女シリーズ


■明智小五郎
天知 茂
天知茂 卓越した推理力で数々の難事件を解決して来た「探偵の中の名探偵」。東京新宿の高層ビル内にオフィスを構え、文代と小林を助手に使っている。
完全犯罪は一種の芸術であり、それを追究する探偵もまた芸術的であらねばならない、と言う独特の理論を持つ。そのため自らの探偵美学が刺激された時には、依頼がなくとも率先して事件に乗り出す。 従って事務所の経営はいつも赤字らしい。警視庁の波越警部とは親友で、警察の捜査に協力する形で出馬することも多い。
性格はクールでダンディ、女性に対してはストイックで、「探偵の第一条件は金と色の誘惑に乗らないこと」をモットーとする。ただ美女には若干甘いため、しばしばそれが原因で事件に巻き込まれることも。完全な他人に成り切ってしまうほど変装の達人であると同時に、幾度も瀕死のピンチに遭遇しながらその都度生還する不死身の肉体と精神力を持つ。 ヘビースモーカーで、煙草は推理の際に必須のアイテム。

天知茂さんは1931年生まれ。1951年、新東宝の第一期スターレットに選ばれ入社。新東宝倒産後は大映、フリーを経て個人プロダクション・アマチプロゼを起こして活動。まるで劇画から抜け出て来たような濃い顔、鋭い眼光、そして深い眉間のシワを俳優としての武器に、数々の娯楽作品でハードボイルドな主人公を演じた二十世紀最大のニヒル役者。
その最大の当たり役がこの明智小五郎。
江戸川乱歩の作品は数多く映像化され何人もの俳優が明智役を演じていますが、量・質において圧倒的なのはこのシリーズの天知茂です。原作とイメージが違うと言う声もなくはありませんが、そもそも乱歩は時期によって明智のキャラクターを変えてしまったため横溝正史の金田一耕助のようにイメージが固定しているわけではありません。また小説と映像では表現できることが違う上に、ただでさえ映像化が難しいのが乱歩の世界です。何だかんだ言ってもこのシリーズを超える乱歩映像化作品はないし、天知さん以上の明智役者もいないと言う事実が最適役であったことを証明しています。
46歳から54歳まで明智役を演じた天知さんは85年に第25作「黒真珠の美女」を完成した直後に急逝。永遠に明智小五郎のまま逝ってしまいました。


■文代
五十嵐めぐみ(初代。第1〜19作)
五十嵐めぐみ 明智の助手。初期はまだ少女っぽい雰囲気があり、キャラクターもおしとやかで少し地味目。やがて明智が出張や入院で不在時の代理を任せられたり、自らも危険な目に合うなどして経験を積み、成長を遂げる。
普段は冷静で聡明。しかし内心で明智に恋愛感情を抱いているので、事件関係者の美女が明智に接近してくると露骨に嫉妬心を表す。「先生ったらほんっとに美人に弱いんだから」が口癖。

五十嵐めぐみさんは1954年生まれ。1976年、TBSポーラテレビ小説「さかなちゃん」のヒロインでデビュー。デビュー当初は天知茂の事務所アマチプロゼに所属。1983年に結婚引退。 夫の死後芸能界に復帰し現在も土曜ワイド劇場「法医学教室の事件ファイル」シリーズなどで活躍。
美女シリーズでは23歳から28歳までの5年間、19作で文代役を演じ天知さんの明智役同様文代=五十嵐めぐみさんのイメージを定着させました。
高見知佳(2代目。第20〜23作)
高見知佳 初代と違い世話焼き娘的なキャラで、明智への恋愛感情は特に見られず、明智を早く結婚させようとして見合いを画策したりもする。

高見知佳さんは1962年生まれ。1978年にアイドル歌手としてデビュー。映画「蒲田行進曲」や情報番組の司会などタレントとして活動。2001年に結婚し現在は沖縄に在住。
このシリーズは20歳から22歳まで出演。初代より若い80年代の当世風文代を演じ、シリーズ刷新を象徴しました。
藤吉久美子(3代目。第24〜25作)
藤吉久美子 2代目同様に世話焼き娘的な明るいキャラ。特に明智の健康管理には厳しく、事務所内も「節煙」から「禁煙」になる。

藤吉久美子さんは1961年生まれ。1982年、大学在学中にNHK連続テレビ小説「よーいドン」のヒロインに選ばれ主演デビュー。1985年には東海テレビ制作の昼ドラマ「しのぶ」でも主演。夫はタレントの太川陽介。
このシリーズの出演当時は23歳。知性と明るさを兼ね備えた文代像を築きつつありましたが、2作限りで終ってしまったのは惜しまれます。


■小林少年
大和田獏(初代。第1作)
大和田獏
明智の助手。役名に「少年」は付かず、見た目もキャラクターも青年助手。文代より先輩らしく、調査先には殆ど明智に同行している。

大和田獏さんは1950年生まれで当時26歳。このシリーズは1作だけの出演でしたが、後に同じ土曜ワイド劇場の「神津恭介シリーズ」では探偵助手役を長く演じました。
柏原 貴(2代目。第6〜19作)
柏原貴
6作目から登場した明智の助手。役名上は2代目だが初代と設定上の繋がりはなく、文代より後輩。探偵としての腕はまだ未熟。

柏原貴さんは経歴が不明です。出演作もこのシリーズ以外は殆ど見当たらないので、まさに小林少年役で燃焼し尽くしたのでしょうか。
小野田真之(3代目。第20〜25作)
小野田真之
明智の助手。2代目から設定を引き継いでいる。2代目同様に腕は未熟で、いつも事件の途中で推理を披露するが、全く当たらない。

小野田真之さんは1961年生まれで、このシリーズには21歳から24歳まで出演しました。初代「美女」の三ツ矢歌子さんの長男です。


■波越警部
荒井 注
荒井注 警視庁捜査一課の警部。登場は2作目からだが、この時点で既に明智とは10年来の親友の間柄。本人いわく「鼻は利く」ほうだが、頭脳では明智と「月とスッポン、太陽とナメクジ」ほど差があると自覚しており、いつも頼りにしている。時に犯人からも無能扱いされることがあるが、現場での捜査手法はオーソドックスで堅実。田村刑事以下複数の部下を率いている。
性格は明るく楽天的で、ムードメーカー。デリカシーに欠ける発言(特に女性に対する)で顰蹙を買うこともある。

荒井注さんは1928年生まれ。コミックバンドグループ「ザ・ドリフターズ」のメンバーとして活躍し「This is a pen!」「何だバカヤロウ!」などのギャグを大ヒットさせ人気を博す。1974年に脱退後は俳優として人気ドラマ「時間ですよ」などに出演。
このシリーズでは49歳から57歳まで、2作目以降の24作で波越警部役を演じました(後に西郷輝彦版でも1作だけまた演じています)。注さんの波越警部も原作とは全く違うキャラでしたが、コメディリリーフとしてなくてはならない存在でした。2000年没。
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